ドイツ博物館

11月19日からの1週間、学生の海外研修の引率でドイツに行ってきました。一番印象に残った、ドイツ博物館(Deutsches Museum)を紹介します。

ミュンヘンにあるこの博物館は、工業技術・科学の国立博物館で、この分野の博物館としては世界最大規模のもののようです。歩いて見学した場合の距離は総延長10数キロらしく、本気で見学すれば1日必要な規模です。

私たちが見学したのは本館で、別館には乗り物系の展示が多数のようです。ただ、本館にも航空機の展示が幾つかありました。

機械、電気、数学、印刷、土木、宇宙工学、造船、航空・・・等など沢山の展示の中から、私が興味を持ったものだけを。。。。

IBMの有名なメインフレーム、SYSTEM/360。ウィキペディアで確認したら、私が撮影した写真とほぼ同じアングルのものが掲載されていました。この博物館がソースだったんですね。

同じくIBMの日本語キーボード。和文タイプライターの世界ですね。

暗号機だけでコーナーが出来ているのもすごい。第2次大戦期の有名な暗号機ENIGMA、Lorenz SZ42(ホームページで後から確認)が展示されています。これらの機械から生成された暗号文を解読するために、ENIACより早期に開発されたとも言われるコンピュータ、「コロッサス」がイギリスで誕生しました。

(参考)
暗号解読〈上〉 (新潮文庫)
暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
NHK BS 世界のドキュメンタリー「ヒトラーの暗号を解読せよ」

有名なドイツの潜水艦「Uボート」の原寸大カットモデルです。大きすぎて、部分部分でしか写真が撮れません。更に、何かの取材が入っていて、真ん中より先端の方は見学できませんでした。

飛行船の安全神話を一気に吹き飛ばしたヒンデンブルグ号の事故、その機体の設計図がありました。その付近には日本の凧が展示されています。ちなみに、計算機の歴史コーナーには「そろばん」もありました。

機械コーナーには、近世〜近代の怪物マシンがたくさん展示されていました。ドイツの機械工学の伝統というものを強く感じました。ドイツ発の技術ではないようですが、展示を見て初めてその存在を知ったのが「Hydraulic Ram」。後からウィキペディアで調べたら「水槌ポンプ」というものらしく、別に動力源を必要としない、水の運動エネルギーだけで動くポンプだそうです。

こんな動力源の模型もありました。化石燃料、電気に頼ることが出来ない時代の恐るべきアイデアです(笑)。永久機関の研究も頑張っていましたしね。

再生可能エネルギーの利用で先進国とされているドイツですが、エネルギーのない時代の人間の英知も素晴らしいものだと感動しました。以上です。

 

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